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暴力団情勢・対策

暴力団対策法とは

暴力団対策法とは

暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律、いわゆる「暴力団対策法」は、これまで対処が困難であった民事介入暴力への対策を効果的に推進するとともに、対立抗争による市民への危害防止のための必要な措置を講ずるために制定されました。

また、各都道府県に暴力追放運動推進センターを指定する制度を設け、暴力団員による被害の予防と被害者の救済に資するための活動を行わせることとし、当センターも1992年6月25日に「宮崎県暴力追放運動推進センター」として指定を受けました。

暴力団・準暴力団等とは

暴力団とは

その団体の構成員が集団的に又は常習的に暴力的不法行為等を行うことを助長するおそれのある団体のことをいいます。

「指定暴力団」とは、都道府県公安委員会が暴力団対策法に基づいて指定した暴力団をいい、2022年末現在全国で25団体が指定されています。
指定暴力団の中でもさらに凶悪な場合には「特定抗争指定暴力団(※1)」及び「特定危険指定暴力団(※2)」として指定されます。

暴力団対策法では、指定暴力団に所属する構成員に対して、一定の行為を行うことを禁止しています。

(※1) 「特定抗争指定暴力団」とは、凶器を使用して危険な対立抗争事件を繰り返す指定暴力団を指します。
公安委員会が定めた警戒区域内で、組事務所を新設すること、組員が所属する組事務所への立ち入り、対立相手の組事務所や住居近くをうろついたり対立相手につきまとう、多数で集合するなどの行動が禁止されています。

(※2) 「特定危険指定暴力団」とは、凶器を使用して危険な不当要求行為を繰り返す指定暴力団を指します。
公安委員会が定めた警戒区域内で、事業所や住民に対し、暴力的要求行為を行う目的で面会を要求したり、電話やメール、つきまとい、事業所や住居の付近をうろつくことが禁止されています。

準暴力団等とは

暴力団のような明確な組織構造は有しないものの、これに属する者が集団的または常習的に暴力的不法行為等を行っている、暴力団に準ずる集団のことです。

近年、準暴力団やこれに準ずる集団に属する者が、暴力団等犯罪組織と共存共栄しながら、特殊詐欺当の違法な資金獲得活動を活発化させている実態がみられるほか、こうして得た資金を元手に、性風俗、芸能、スカウト等に進出し、マネーロンダリングを行ったり、特殊詐欺の人材供給源となっている実態もうかがえます。

2022年における主な暴力団情勢

六代目山口組と神戸山口組の対立抗争の激化を受け、2020年1月、暴力団対策法に基づき、特に警戒を要する区域を「警戒区域」等と定めています。

両団体が「特定抗争指定暴力団等」に指定された後も対立抗争が継続していることから、特定抗争指定の期限が延長されるとともに警戒区域が見直され、情勢に応じた措置が講じられています。

こうした中、六代目山口組と神戸山口組から離脱した池田組との間で対立抗争が発生し、2022年12月両団体が「特定抗争指定暴力団等」に指定されました。

工藤會については、2012年12月「特定危険指定暴力団等」に指定され、以後1年ごとに指定の期限を延長、2022年12月には10回目の延長が行われました。

これまで警察が工藤會に対する集中的な取締りを推進してきた結果、主要幹部を長期にわたり社会隔離するとともに、その拠点である事務所も相次いで閉鎖されました。

2021年8月には、工藤會総裁に対する死刑判決が出され、工藤會の組織基盤等に相当な打撃を与えています。

暴力団の勢力

全国の暴力団勢力の合計数とその前年比(2022年末現在)

構成員数
前年比
暴力団構成員
約11,400人
-900人
準構成員
約11,000人
-900人
暴力団構成員等の総数
約22,400人 (注1)
-1,700人
(注1) 本項における暴力団構成員等の数は概算であり、各項目を合算した値と合計の値は必ずしも一致しません。
全国では、六代目山口組・神戸山口組・絆會・池田組・住吉会・稲川会などの大規模暴力団による組織勢力の寡占化が続いています。
2022年末のこれらの主要団体の暴力団構成員等の総数は約16,100人で、暴力団全体の71.9%を占めています。
全暴力団構成員等の半数弱を占めていた六代目山口組の分裂に伴い、一極集中の状態に変化が生じています。

宮崎県内の暴力団勢力の合計数(2024年3月末現在)

構成員数
暴力団構成員
約50人
準構成員等
約80人
暴力団構成員等の総数
約130人
上位組織
県内勢力
池田組 (岡山県岡山市)
10組織
六代目山口組 四代目石井一家 (大分県大分市)
5組織
六代目山口組 三代目弘道会 (愛知県名古屋市)
1組織
合 計
16組織

暴力団の特徴

凶悪化

暴力団は、自己の意に沿わない事業者に対して、拳銃の発砲、手りゅう弾の投てき、放火等といった報復、見せしめ目的とみられる襲撃事件を敢行したり、組織内部の争いから、銃器を用いた対立抗争事件を引き起こしたりするなど、凶悪事件を敢行しています。

不透明化

暴力団対策法が施行された後、暴力団は組事務所から代紋、看板等を撤収し、名簿等に構成員の氏名を記載せず、暴力団を示す名刺を使用しないなど、組織実態に関する事実を隠ぺいする傾向が強まってきています。

活動形態においても、社会運動や政治活動を仮装、標ぼうするなど、不透明化の傾向が一層顕著になってきています。

資金獲得活動の多様化

暴力団は、覚醒剤の密売、繁華街における飲食店等からのみかじめ料の徴収、企業や行政機関を対象とした恐喝・強要のほか、強盗、窃盗、特殊詐欺、各種公的給付制度を悪用した詐欺等、時代の変化に応じて、様々な資金獲得犯罪を行っています。

覚醒剤取締法違反等の検挙人員の約4割は暴力団構成員等によるもので、暴力団が依然として覚醒剤の密輸・密売の中核的存在になっていると考えられ、この種の犯罪が暴力団の有力な資金源となっています。

不正行為には法律で対抗

暴力団対策法では、指定暴力団がその所属する指定暴力団等の威力を示して行う下記27類型の不当な行為が禁止されています。

公安委員会では、暴力団対策法に違反した指定暴力団員等に対して、「中止命令」や「再発防止命令」の行政命令を発出しており、2022年中の発出件数は全国で中止命令が877件(前年比+11件)、再発防止命令が32件(前年比-5件)でした。

この命令に従わない場合は、3年以下の懲役または500万円以下の罰金などの刑罰に処されます。
暴力団対策法で禁止されている27の行為
暴力的要求行為、準暴力的要求行為
1.口止め料を要求する行為
2.寄附金や賛助金等を要求する行為
3.下請参入等を要求する行為
4.みかじめ料を要求する行為
5.用心棒料等を要求する行為
6.利息制限法に違反する高金利の債権を取り立てる行為
7.不当な方法で債権を取り立てる行為
8.借金の免除や借金返済の猶予を要求する行為
9.不当な貸付け及び手形の割引を要求する行為
10.不当な金融商品取引を要求する行為
11.不当な株式の買取り等を要求する行為
12.不当に預金・貯金の受入れを要求する行為
13.不当な地上げをする行為
14.土地・家屋の明渡し料等を不当に要求する行為
15.宅建業者に対し、不当に宅地等の売買・交換等を要求する行為
16.宅建業者以外の者に対し、宅地等の売買・交換等を要求する行為
17.建設業者に対して、不当に建設工事を行うことを要求する行為
18.不当に集会施設等を利用させることを要求する行為
19.交通事故等の示談に介入し、金品等を要求する行為
20.因縁を付けての金品等を要求する行為
21.許認可等をすることを要求する行為
22.許認可等をしないことを要求する行為
23.売買等の契約に係る入札に参加させることを要求する行為
24.売買等の契約に係る入札に参加させないことを要求する行為
25.人に対し、売買等の契約の入札に一定の価格その他の条件で申込等を要求する行為
26.売買等の契約の相手方としないことを要求する行為
27.売買等の契約の相手に対する指導等を要求する行為
暴力団追放!「3ない運動+1(プラスワン)」の推進
暴力追放センターでは、暴力団追放!「3ない運動+1」を合言葉に、市民生活から暴力団を排除し、安全で平穏な生活を確保するための活動を推進しています。

みんなの力で社会の敵、暴力団を追い出し、明るい街をつくりましょう!
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